自分は駄目な人間だった。小学校の高学年のとき、心因性頻尿になって外に出られなくなった。金曜の、ピアノ教室の直前だった。その日突然トイレが近くなって、結局家の周りをぐるぐる車で回った挙句に帰った。 それからの日々は地獄だった。家から出ることすらできなかった。私自身自分に何が起こったのか理解できなかった。学校は、授業は嫌いだったけど友達は好きだった。学年みんな友達だと思っていた。みんなの名前と顔を覚えていた。 学校に行けなくなった。学歴主義で権威主義の父は、私のことを人間じゃない何かを見る目で見ていた。私は当時の記憶があまりない。ただ、下手くそに隠された不登校に関する解説本や、リビングで両親が自分について語り合ってるのを察するのがつらかった。 そのあと数ヶ月してから学校に復帰したけど、結局私は中学校も不登校になって、高校も退学した。大学受験は当然するものだと思っていたので、高校退学前に高認を取