これから、新型コロナウイルスの影響による派遣社員の解雇が相次ぐと予想される。私たちのもとにも派遣社員の解雇の相談が徐々に増えてきている。 特に5月末は、6月末での解雇や雇い止めの1か月前告知の時期に当たり、多くの人たちが解雇されるのではないかと懸念されている。いわゆる「五月危機」である。 実は、「派遣社員だから」、「コロナだから」といって、簡単に解雇が許されるわけではない。意外と知られていないのだが、労働者派遣法や労働契約法は、派遣会社や派遣先にさまざまな「義務」を課しているからだ。 この記事では、派遣法や労働契約法の知られざる規制を読み解き、派遣労働者が派遣会社から「契約解除」を通知されたとき、「何ができるのか」を紹介していきたい。 派遣先企業による休業補償分の賠償や、就業先の確保が必要 派遣先がコロナでなくなったので、派遣社員が解雇された、という労働相談があとをたたない。「派遣先が契約