インフルエンザという病気は昔からありました。1918年から1920年にかけて世界中で流行した「スペインかぜ」はインフルエンザであったことがわかっています。スペインかぜは日本でも流行しました。インフルエンザは「流行性感冒」、あるいは略して「流感」と呼ばれていました。 タミフルなどの治療薬の副作用ではなく、インフルエンザそのもので異常行動が起こることがあります。だったら、昔からインフルエンザによる異常行動はあったはずですが、そのわりには異常行動が注目されるようになったのは最近です。だから、「インフルエンザで異常行動が起きるなんて聞いたことがない。タミフルが原因に違いない」という誤解の一因となりました。 昔のインフルエンザでは異常行動が起こらなかったのでしょうか? 私が思うに、今も昔も異常行動は起きていたけれども、注目されにくかっただけではないでしょうか。理由は二つほど考えられます。一つは、イン