僕にはロックがよくわからない。もちろんロックという音楽はわかるけど、ロックという精神がよくわからない。もともと、アーチストがYEH!と呼びかけても、YEH!と言わない、あるいは言えない、そんな人間だったりもするし。 みんなが拳を突き上げて盛り上がっているライブハウスの中で、なぜかひとり涙目になって立ちすくんでいる、そんな人間だったりするし。しかし、ああいうとき、どうして涙目になるんだろ。なんというか、熱狂という状況が苦手なんだな。まあいいや。そんな人間だったりするから、これまであまりロックを必要ともせず生きてきたわけだけれども、最近ちょっと思うこともあるんです。 僕にはロックが足りないんじゃないか、と。 たまにはYEH!と言ってもよいのではないか、ということでもあるけれど、なんというか、僕にとってのロックってなんだろ、みたいなことを考えてもよいのかな、と。僕にとっての精神としてのジャズは、