◇県、動画でも注意喚起 夏山シーズンを迎えた富士山で、山岳遭難が深刻な問題となっている。県警によると昨年夏期(7~8月)の静岡県側の遭難者数は46人と、記録が残る1973年以降最多となり、山梨県側と併せて49人が遭難した。軽装で登るなど登山者の準備不足が目立ち、静岡県は今年からインターネットに安全な装備着用を訴える動画を投稿するなど注意喚起に躍起だ。だが登山者が年々増加し30万人を超える現状では限界もあり、登山者側の意識向上に委ねられているのが現状だ。【平塚雄太】 今月5日、富士山頂付近で東京都から来た男性(45)の遺体が発見された。男性は秋冬用の長袖フリースを着ていたが、検視の結果、3日夜から4日朝にかけて低体温症で死亡したとわかった。 遺品のデジタルカメラに残された画像から、男性は3日午後7時ごろ山頂に着き、約2時間半は付近で写真を撮影していた。風雨が強かったが、ご来光を見るため徹夜し