県危機管理部は、県消防防災ヘリコプター「アルプス」の平成28年活動実績をまとめた。緊急出動は111件で前年よりも11件増えた。出動理由は山岳遭難事故などの救助活動が14件増の87件で全体の8割近くを占めた。このうち山岳救助は9件増の66件に上った。 山火事などの消火活動は前年比2件増の12件、災害などの応急対策活動が5件減の7件だった。27年は御嶽山噴火災害の行方不明者の再捜索によって応急対策出動の件数が増えたが、28年は松本や佐久地域の雨氷被害の調査が主で出動が少なかった。 アルプスは、県営松本空港内(松本市)を拠点に活動する。現在3人のパイロットを確保しているが、操縦できるのは32年末に定年を迎える50代のパイロット1人だけ。残る2人は機種習熟の訓練中や操縦資格の取得過程にあり、県危機管理部は「できる限り早く万全な態勢を構築したい」と話している。