山の遭難が増えている。2016年の遭難者は、警察庁が統計を取り始めた1961年以降で2番目に多い2929人。10年前の06年と比べ、遭難者数も死傷者・行方不明者も、1・6倍に増えた。60代以上の高齢者が遭難者の半数以上を占め、低い山を軽く考え、自力で下山できないケースも目立っている。 標高1千メートルに満たない低い山であっても、備えが不十分で遭難するケースが後を絶たない。 神戸市灘区の六甲山系の摩耶山(標高702メートル)に今月中旬、1人で登った40代女性が道に迷った。午後2時ごろ登り始め、5時ごろから下山。暗くなり始めたがライトを持っておらず、登山道から外れてしまった。携帯電話の電波が届いており、消防隊員らが救助に駆けつけ無事だった。 京都市北区の半国高山(はんごくたかやま)(標高670メートル)では14日、40代男性が遭難した。京都府警によると、男性は1人で入山し、午後4時ごろ頂上から