財務省の公文書改竄(かいざん)をめぐる佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が終わり、国会の学校法人「森友学園」騒動もようやく収束しつつある。と思いきや、麻生太郎副総理兼財務相の「人民裁判」発言に野党が猛反発している。 発言のどこが問題なのか。証言拒否権さえ認めず、証人を恫喝(どうかつ)し、つるし上げる姿は人民裁判どころか、中世の魔女狩りをも彷彿(ほうふつ)させた。 そもそも森友問題は疑獄ではない。前理事長の籠池泰典被告=詐欺罪で起訴=による公金詐取事件である。国有地払い下げで私腹を肥やした政治家や官僚は一人もおらず、安倍昭恵首相夫人も籠池被告に言葉巧みに利用されたにすぎない。公文書改竄も一部官僚が組織防衛目的に行った不祥事の域を出ない。 果たしてこれが国家を揺るがす一大事か。国会議員が勾留中の被告に教えを請うたことの方がよほど国会史に残る汚点ではないか。(編集局次長兼政治部長 石橋文登)
国会を空転させている森友学園問題。その背景には、これまで奔放に行動してきた、安倍晋三首相(63才)の妻・昭恵さん(55才)の責任を指摘する声も多い。 昭恵さんの失敗──それは「総理夫人」の影響力の大きさを理解できなかったことにある。彼女は常々、「私の肩書を自由に利用してください」と周囲に語ってきた。福祉事業や慈善事業においては、大いに結構だろう。でも、国有地を安く買うために利用されてはいけない。政治ジャーナリストはこう語る。 「昭恵さんをヨイショして担ぎ上げ、見返りを得ようとする連中はたくさんいます。その代表格が籠池夫妻です。今でも昭恵さんには“あなたは悪くない”“私は味方です”と言い寄ってくる人がたくさんいます。昭恵さんは、それにコロッとやられてしまう。
人間、アキレス腱が切れたまま歩き続けることはできない。内閣も同様。「アッキーレス腱」が傷(いた)みに傷んだ状態で歩を進めるのは無理だ。糸が切れた凧のように彷徨(さまよ)う安倍昭恵総理夫人(55)。彼女の手綱を締めない限り、安倍内閣に未来はない。 *** 反原発を叫び、夜な夜な飲み歩いては夫ではない男性とキスし、籠池泰典氏に招かれ幼稚園に行っては、園児を前に不用意に感涙を流してみせる──。 軽い、如何にも軽い。だが哀しいことに、これが我が国のファースト・レディーの実像である。 今回の改ざん騒動も、元はと言えば昭恵氏が、森友学園が開設を目指していた小学校の名誉校長に就くという「軽さ」が招いたものと言える。その結果、3月15日に彼女が経営する都内の居酒屋「UZU」に脅迫状が届けられる事態にまで発展してしまったのだ。 無論、脅迫行為は許されることではない。しかし、それと昭恵氏の「自由奔放さ」の問題
旧優生保護法(1948~96年)が禁じた「不妊のためのレントゲン(X線)照射」について、旧厚生省が49年、学術研究が目的ならば「さしつかえない」と容認していたことが判明した。現在の医学的知見では、卵巣や精巣に一定のレントゲン照射をすると生殖機能が失われ、周辺の臓器にも障害が出る恐れが分かっている。同法で不妊手術を強制されていた障害者らが、危険な研究対象にもなっていた疑いがあり、専門家は実態の解明が必要だと指摘する。【岩崎歩、遠藤大志】 京都府立京都学・歴彩館(公文書館)に保管されていた、旧厚生省公衆衛生局長名の通知文など複数の写しを毎日新聞が入手した。 通知文は京都府の問い合わせに対する回答で、京都大医学部から研究目的の「レントゲン照射の可否」について見解を問われた京都府が同省に照会していた。京都府はその際、優生保護法がレントゲン照射を禁じていたため、「学術研究の特種の場合として認めてよろ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く