●日経平均は年初来安値トライか <第一生命経済研究所 主席エコノミスト 嶌峰 義清氏> 市場にとっては、日本の山一証券破たんと同じぐらいの唐突感とショックになる。救済されるものと期待されていたのが、想定外の結果となった。米当局の対応はこれまで迅速だったが、最後の最後に公的資金の注入をちゅうちょした印象だ。 米債価格が急上昇しており、市場はFOMC(米連邦公開市場委員会)を待たず緊急利下げを催促している。原油価格が下がっているので利下げに問題はないだろうが、米当局が民間金融機関救済に消極的なスタンスと認識されてしまった今、利下げで混乱が収まるかは疑問だ。 三連休明けの東京市場やアジアの株式市場は、急落が避けられないだろう。バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)BAC.NによるメリルリンチMER.N買収の話しが15日の米株市場でどの程度好感されるかわからないが、日経平均は年初来安値をトライする展開