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2014年2月28日のブックマーク (3件)

  • 「桂太郎 ー 外に帝国主義、内に立憲主義」千葉 功 著

    前回の記事『「明治国家の終焉 1900年体制の崩壊」坂野 潤治 著』で桂園時代と大正政変を巡る政局について簡単に紹介したが、その主人公と言うべき人物が桂太郎である。 現代人の間の、明治時代の政治家の知名度でいうと、桂太郎はその事跡に反してかなり低い方ではないだろうか。大久保利通、西郷隆盛、木戸孝允(桂小五郎)、伊藤博文、板垣退助あたりがほぼみんな知っているビッグネームで、次いで岩倉具視、山縣有朋、大隈重信、井上馨、松方正義、三条実美、黒田清隆、大山巌など、ほぼ明治維新第一世代に集中しているだろう。あとは日清・日露戦争で活躍した軍人たちが並ぶ感じか。 日近代史上、桂太郎は非常に重要な人物である。明治維新が目指した体制の完成者であり、上記のビッグネームたちとの熾烈な政争を勝ち抜き、あるいは巧みに操縦して、一時は元老たちすら凌駕して天皇の名の下に絶大な権力を振るい、そして民衆の騒乱の中で権力を

    「桂太郎 ー 外に帝国主義、内に立憲主義」千葉 功 著
  • 『信長の政略 信長は中世をどこまで破壊したか』 谷口克広 (学研) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋ウェブストアで購入 谷口克広氏は『織田信長合戦全録』や『信長と消えた家臣たち』、『織田信長家臣人名辞典』など、信長関係のレファレンスを精力的に執筆してきた人である。欄でも『検証 能寺の変』をとりあげたことがある。 谷口氏のは信長の家臣団や合戦など、特定分野の情報をバランスよくまとめてくれるので重宝してきたが、『信長の政略』も期待通りで、安心して読める。 書は「序章」で信長の天下取りのプロセスを概観した後、「第一部 周囲に対する政略」、「第二部 統一戦争へ向けた政略」、「第三部 民衆統治に関する政略」と三部にわけて記述している。 「第一部 周囲に対する政略」では「外交と縁組政策」、「室町幕府」、「朝廷」、「宗教勢力」という四つの章を立てているが、それぞれについて学説の変遷を簡潔に紹介するところからはじめているのはありがたい。 対朝廷政策については幕末の勤王思想家は信長を勤

    『信長の政略 信長は中世をどこまで破壊したか』 谷口克広 (学研) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
  • 何故、モニターの中は整然としているのに部屋は汚いままなのか | Kousyoublog

    意外ではないだろうと思いますが、僕の部屋は常に混沌の世界の中にあります。なんということでしょう。生まれてこの方、部屋が完全に整理整頓されたのは星の瞬く時間ほどもありません。僕の中では、片付けた、とは、それほど散らかっていない、とほぼ同じ意味で認識されています。これについて、名著として名高いメアリ・ダグラス「汚穢と禁忌」のこの部分が示唆に富んでいるのでちょっと引用します。 『あるものを汚いと判定する根拠は何か。それは一般に行われている分類作用である。この点について、バジル・バーンスタインは説得力のある批評を書いてくれた。われわれの生活では、ある領域は清潔できちんと整頓されているが、別の領域では乱雑をきわめていてもそのままで満足している、というのである。どこまでも整然たるやり方、すなわちさまざまな側面できちんと分類したやり方を守って、毎日生活している人もいる。だが例えば、何かにとりつかれてしま