第二次世界大戦で国力が疲弊したイギリスは、植民地インドを去ると決定。主権譲渡のため任命された新総督のマウントバッテン卿、その妻と娘は、首都デリーの壮麗なる総督官邸にやって来る。大広間と迎賓室がそれぞれ34部屋、食堂は10部屋で、映写室も備えた大邸宅に500人もの使用人が仕える。そこでは独立後に統一インドを望む国民会議派と、分離してパキスタンを建国したいムスリム連盟によって、連日連夜論議が闘わされた。一方、新総督のもとで働くインド人青年ジートと令嬢の秘書アーリア、互いに惹かれあう2人だが、信仰が違う上に、アーリアには幼いときに決められた婚約者がいた……。独立前夜、混迷を深める激動のインドで、歴史に翻弄された人々を鮮やかに描いた感動の人間ドラマ、それが『英国総督 最後の家』だ。 グリンダ・チャーダ監督はある日、チャリティパーティを主催する慈善団体の後援者で、マウントバッテン卿の甥の息子にあたる