葛西純選手のドキュメンタリー映画、「狂猿」を試写会で拝見した。少し前に「ノンストップ」という韓国映画を新宿の映画館で見た時にその予告チラシが貼られていて、おお、完成したんだな、見てみたいなと思っていたところだった。 この映画にはわたしたちプロレスファンがよく知っている葛西純と、知らなかった葛西純が両方存在する。デスマッチのカリスマでリング上で血塗れになりながらニヤリと笑う葛西純と、身体の傷は癒えても試合に向けてモチベーションが上がらない、と小さな声でつぶやく素顔の葛西純。自らの体を蛍光灯で切り刻む葛西純と、小さな娘の手を引き陽の当たる公園を歩く葛西純。そのどちらも本当の葛西純だ。 葛西純について語るメンバーがすごい。Mr.デンジャーの松永光弘、大日本プロレス社長の登坂栄児。藤田ミノル、伊東竜二、竹田誠志といったデスマッチファイターから、新日本プロレスのロゴをバックに語る本間朋晃。そのいずれ