1995年1月の阪神大震災で8階建ての6階部分が押し潰され、5階以下だけでの使用が続けられてきた神戸市庁舎2号館(中央区)が取り壊されることになった。 築60年を控えて老朽化も進んでおり、市は中心部の再開発計画に合わせて新庁舎建設を検討。震災の<生き証人>は、その役割を終えようとしている。 2号館は57年に建てられ、4号館まである市庁舎と全9区役所庁舎の中で最も古い。震災当時は都市計画局や水道局などが入っていたが、6階部分は潰れ、7、8階部分も1・5メートル北側にずれ、使用不能になった。市には建て替えるゆとりがなく、6階以上を撤去し、壁を耐震補強して継続使用する方針を決定。改修工事を行い、震災1年2か月後に使用を再開した。