コピーライターの平岡禎之さん(53)が、地元紙『沖縄タイムス』で4コマ漫画『うちの火星人』を連載し始めたのは今年7月のこと。登場人物の夫人と4人の子供は動物のキャラクターを使って描かれている。 平岡家は妻、長女、長男、次女、次男の5人が発達障害。漫画は、家族を守るために父が作った“取扱説明書”。漫画を描くのは今回が初挑戦だったにもかかわらず大反響を呼び、当の子供たちもみなキャッキャと笑いながら読んでいる。そうやって、自分がほかの人と『ちょっと違う』ことを、少しずつ理解していく——。 「息子さんの件で、一度学校に来ていただきたい」。それは4年前。次男(16)が通っていた中学校の教師からこんな電話が入った。ちょっと変わった個性の持ち主が多い平岡家。学校から、この手の呼び出しが来ることは珍しいことではなかったが、次男のケースは少々深刻だった。 次男は自分の物と他人の物を区別するのが苦手で、他人の