ジェンダーギャップ指数が過去最低の146カ国中125位となった日本。LGBTQ+の問題を含め、ジェンダーによる差別をなくすためには何が必要なのか。 小児精神科医で、著書『ソーシャルジャスティス 小児精神科医、社会を診る』(文春新書)が話題の内田舞さんがデータとともに検証する前編では、LGBT理解増進法可決の前に大きな議論となった「トランスジェンダーのトイレ問題」について、州によって性自認に合うトイレ使用が保障されているアメリカでのデータをご紹介した。 後編では「性自認」ということがどういうことなのか根本的な理解を間違えている問題から、本当に人権を守るために大切なことをお伝えしていく。 性自認は選択ではない 日本でLGBT法案が議論された際、「トランスジェンダーの女性が女性トイレを使えるようになると、トランスジェンダーのふりをする性犯罪が起こるのではないか」という意見がクローズアップされ、法