大正時代からの歴史を持ちながら、生徒数減少に悩まされたこともある品川女子学院。それがわずか7年間で偏差値が上昇し、出願者が数十倍に急増。学校再生に成功した。 学校改革を主導した同校6代目校長の漆紫穂子(うるし・しほこ)さんに、生徒や教員と接する中で学んだ人の育て方、やる気の高め方のヒントを、実際のエピソードを交えながら語っていただく。 (参考記事はこちら) 品川女子学院の改革を進めるうえで大事にしてきたことの1つに、「スピード」があります。これは、「早め早めの決断をする」という意味です。 改革に着手した当初は、周囲から「何をやっても手遅れでは…」と言われ、内部にも「もうだめかもしれない」という空気が流れていました。時間も人手も経済的な余力もなく、できることが限られていたので、優先順位など考える余裕がありませんでした。また私自身、教員経験が数年あるだけで、「優先順位をつける」という仕事のやり