現代社会では人と人とを結びつけ協力体制をとらせるには、悲しいかなやはり“お金”が不可欠だと判明した。社会が大きくなるにつれて自然発生的な協力、つまり善意による人助けが姿を消す一方、お金があれば知らない人同士でも信頼感を高められるという。 「産業化した巨大な社会は金なくしては発達し得なかった」と断言するのは、米チャップマン大学のGabriele Camera教授。同教授らのチームは448人のボランティアを募り、人助けゲームをしてもらいお金のインパクトを調査した。ある実験では、被験者たちは後々現金に換えられる代用硬貨が得られるとの条件のもと、他の人に協力するか否か決めてもらった。つまり親切で寛大な人のもとには、多くの協力要請が舞い込み、後々手にする現金も増えるということ。 代用硬貨はたちまち本物の貨幣と同等に扱われるようになり、協力に対する見返りは当然と見なされるようになったそう。一方、無償で