部下にパワーハラスメントをしたとして、長崎県警は31日、前署長の警視2人を1〜3カ月の減給(10分の1)とする懲戒処分を発表した。「無能だ」「印鑑を押すのなら小学生でもできる」といった言動が、行き過ぎた指導にあたると判断した。県警は調査のため、8月に2人を警務部付に異動させていた。 処分を受けたのは、大平保秀・前相浦署長(58)=同日付で依願退職=と、中里文憲・前新上五島署長(59)。県警によると、2人とも「必要な指導だった」とパワハラを否定しているという。 県警監察課によると、大平前署長は今年4月〜7月ごろ、署幹部ら7人に「(部下から提出された書類を)見る必要はない」などと言った。中里前署長は昨年6月〜今年7月ごろ、署幹部ら6人に「幹部の役割ができん者は降格せんといかん」などと発言。2人は日常的に部下を大声でしかったり、無視したりし、体調不良などで仕事を休んだ部下もいるという。