画面越しの相手が目の前に“いる”と錯覚するほどの臨場感を標榜するテレビ会議「テレプレゼンス」。2006年に米Hewlett-Packardと米Cisco Systemsが製品を投入して以来,各社のデモを体験してきた。文字通りのプレゼンスを感じる場面がないわけではないが,対面会議に比べれば物足りない。東京-名古屋を最短40分で結ぶ2025年開業予定の東海道新幹線バイパス,いわゆるリニア中央新幹線の進捗を耳にするたびに,その思いが強くなる。 テレプレゼンスとは,「バーチャル会議室」なり,「バーチャル演台」なりを,壁紙や照明の効果を計算したうえで作り出すソリューションだ(関連記事「あたかも同じ会議室にいるように,テレプレゼンスに進化するテレビ会議システム」)。内装工事を伴う関係上,しめて云千万円,という高額商品である。それだけに合理的な買い物になり得るユーザーはグローバル企業が中心で,各社のプレ