文科省「令和4年度 学生の修学状況(中退者・休学者)等に関する調査結果」によれば、2022年4月から2023年3月までの大学中退者数は5万2459人で、学生数に占める割合は1.94%になる。これはあくまで全体の数値になるが、個別の大学を見ていくと「進学後の留年や中退は世間の想像よりずっと多い」と全国の高校で教員向けに進路指導のアドバイスを行う倉部史記氏は話す。目の前の入試をいかに乗り切るか……になりがちな進路指導に倉部氏は警鐘を鳴らす。 【写真を見る】「大学進学後の留年や中退は世間の想像よりずっと多い」と話す進路指導アドバイザーの倉部史記氏 ・A大学X学部では入学者の3割が中退し、2割が留年している。4年で卒業するのは半数程度。・B大学Y学部では、一般選抜入学者の中退率は4割。指定校推薦では8割が中退する。・C大学Z学部では、指定校推薦の中退率は1割未満だが、一般選抜ではほぼ全員が中退。出