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ブックマーク / www.yomiuri.co.jp (18)

  • 桶狭間合戦で「信長・六角」同盟が存在か : 中部発 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

    名古屋市の徳川美術館で開かれている特別展「天下人の城」(読売新聞社など主催)に出展された史料から、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3人の天下人にまつわる知られざる歴史を紹介する。 1560年の桶狭間の戦いは、信長が、大軍の今川義元を倒し、天下人への足掛かりを得た戦いだ。名古屋市緑区の合戦場近くにある義元を供養する長福寺には、関連史料が多く残されている。 今回初公開されたのが「桶狭間合戦討死者書上(かきあげ)」という文書だ。江戸時代に書かれたものとみられ、今川軍はこの戦いで、今年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の井伊直虎の父、井伊直盛ら総勢2753人が戦死したと記載されている。一方で、織田軍の戦死者も990人余りとしている。 「興味深いのは、織田軍の戦死者のうち272人が近江国(滋賀県)の大名・六角(ろっかく)氏からの援軍だったと書かれていることです」と、展覧会を担当する原史彦・学芸部長

    桶狭間合戦で「信長・六角」同盟が存在か : 中部発 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
  • 生活保護世帯の長男独立を非難…市が不適切指導 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

    大阪府大東市の福祉事務所(生活福祉課)が、5人暮らしの生活保護世帯で唯一働いていた18歳の長男が独立したことに対し、「世帯のための就労を続けるべきだった」と非難する指導指示書を出していたことがわかった。 世帯から相談を受けた弁護士は「居住移転の自由を侵害し、保護を受ける世帯の子どもをいつまでも家に縛りつけるものだ」と抗議。福祉事務所は、指導指示書を撤回した。 長男は今春、高校を卒業して就職。給料の大半が世帯の収入と認定され、その分、市が支給する保護費(保護基準額との差)が減っていたが、6月、別の住まいを借りて女性と暮らし始め、別世帯となった。 福祉事務所は「卒業後は世帯のために就労するよう指示してきた。長男が就労し、いずれ次男らも就労すれば世帯の自立につながるのに、自立から遠ざかる行為だ」と、厳しく指導する福祉事務所長名の文書(課長決裁)を出した。

    生活保護世帯の長男独立を非難…市が不適切指導 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
  • 「イギリスらしさ」考…なぜ酒場をパブというのか? : ライフ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

    パブやビール、のどかな田園風景、シェークスピアの芝居…。古き良きイギリスの象徴は、どのように人々に受け入れられてきたのだろうか。『パブとビールのイギリス』の著書がある、イギリス文化研究者の飯田操(みさお)氏(69)(広島県三原市在住)のもとをたずねた。飯田氏は、釣りを題材に自然の美しさや心の安らぎを説き、「釣り人の聖書(Bible)」と評された『釣魚大全』の翻訳者でもある。飯田氏が説く「イギリスらしさ(Englishness)」とは――。 パブと市民社会 イギリスに行けば、都市でも農村でもたくさんのパブがあり、週末ともなるとビールの入ったグラスを持った大勢の人でにぎわいます。パブとは「パブリック・ハウス(public house)」の略。16世紀から「公共の用に供する建物」という意味で使われていた言葉ですが、酒場の意味で使われるようになったのは19世紀から。1859年発行の俗語辞典が最初の

    「イギリスらしさ」考…なぜ酒場をパブというのか? : ライフ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
  • ドローン少年の収入とネットライブ配信 : IT&メディア : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

    長野・善光寺でのドローン飛行禁止を記した看板(読売新聞掲載)。15歳の少年がドローンを飛ばし、落下させた事件のあとに掲示された 逮捕されたドローン少年に、様々な臆測が流れている。筆者もインターネットライブ配信を仕事趣味で行う立場にあるので、個人のライブ配信のしくみと収入についてまとめておきたい。(ITジャーナリスト・三上洋) ネットライブ動画配信での収入:「アフリカTV」では投げ銭に似たしくみあり まずは申し上げておきたい。筆者は、仕事趣味でインターネット上でのライブ動画配信を行っている。今回の事件は、そのネットライブ配信でのトラブルであり、そのために主観的な意見が入ってしまう可能性がある。できる限り、客観的にまとめるように心がけたが、筆者がネットライブ配信に関わる立場であることをご承知おき願いたい。 逮捕された15歳の少年は、ノエルというハンドルネームで、ネットライブ動画配信を行って

    ドローン少年の収入とネットライブ配信 : IT&メディア : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
  • 強姦事件で再審開始決定、男性無罪へ…大阪地裁 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

    強姦(ごうかん)罪などで懲役12年が確定した男性の再審請求に対し、大阪地裁(登石郁朗裁判長)は27日、「無罪を言い渡すべき明らかな証拠が発見された」として再審開始を決定した。 大阪地検が昨年11月、被害女性と目撃者の証言が虚偽で無罪の可能性があるとして、再審開始決定前に刑の執行を停止し、受刑中だった男性を釈放した。再審無罪が言い渡される見通し。 決定によると、男性は2004年11月と08年4月、大阪市内で同じ女性に乱暴したほか、08年7月にもこの女性の胸をつかんだなどとして、強姦、強制わいせつ両罪で起訴された。 男性は捜査段階から無罪を主張していたが、09年に大阪地裁で懲役12年の実刑判決を受け、10年に大阪高裁で控訴を棄却、11年に最高裁で上告を棄却され、11年に1審判決が確定。逮捕後の勾留、服役は釈放までの約6年間に及んだ。 男性は昨年9月、大阪地裁に再審請求。地裁の再審請求審で、被害

    強姦事件で再審開始決定、男性無罪へ…大阪地裁 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
  • 一ノ瀬俊也「日本軍と日本兵」、米軍広報誌から見る実像 : ニュース : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    太平洋戦争時の日軍の実態に迫ろうと、米陸軍の広報誌を分析した『日軍と日兵』(講談社現代新書)が刊行された。著者の埼玉大准教授・一ノ瀬俊也氏は、「米軍広報誌から見える日兵の実像は、現代の私たちと大して変わらない」と話している。 米陸軍軍事情報部は1942年から46年までほぼ月刊で、軍人に対し「Intelligence Bulletin(IB)」を発行していた。敵国の日ドイツの兵器や戦術思想、組織、士気などを詳細に紹介し、中には日人と中国人の見分け方や、日兵の糧や風習などについての記述もある。一ノ瀬氏は、「人種的偏見に基づく見方もあるが、偏見で片づけては、その中にある大事なものまで捨ててしまう」と、IBの分析を試みた。 IBは、銃剣をもって突撃し、玉砕するといった狂信的な日軍のイメージを覆し、一定の合理的行動を取っていたことを浮き彫りにする。例えば、日軍は機関銃での射撃を

    一ノ瀬俊也「日本軍と日本兵」、米軍広報誌から見る実像 : ニュース : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
  • ゼロ戦のタイヤ、驚きの使い道…本当だった言伝 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    県八代市の伝統行事「八代妙見(みょうけん)祭」(22、23日)の神幸行列で市内を回る笠鉾(かさぼこ)「西王母(せいおうぼ)」の台車に、2010年まで約60年間、旧日海軍の零式艦上戦闘機(ゼロ戦)用の2のタイヤが使われていたことが分かった。 同市内でタイヤが無料公開され、多くの市民が見学に訪れている。 西王母は、古代中国で信仰を集めた女性の仙人で、その姿をかたどった人形が笠鉾の上に立つ。祭りに参加する9基の笠鉾の一つで、同市通町の保存会が保管している。神幸行列では台車に載せ、市内の目抜き通りを練り歩く。 台車のタイヤは1947年に取り付けられたとの記録が残る。保存会には代々、「戦闘機のタイヤらしい」と伝わってきた。約300キロの笠鉾を長年支え続けたが、2010年に1が破裂したため交換された。 今年になって、保存会の松川達也さん(55)が、戦闘機に詳しい福岡県筑前町立大刀洗平和記念館

  • 神田の古書店に4億円超の品…南宋期の漢詩選集 : 文化 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    東京都千代田区神田神保町の古書店「一誠堂書店」が11日、古典籍の展示即売会で、中国の南宋時代の12世紀頃に刊行された漢詩選集「唐人絶句」を4億6000万円で売り出した。 中国では早くから木版の印刷技術が発達し、当時出版された書籍は「宋版」と呼ばれ、書体や造の美しさ、現存例の希少さからすでに明代から高額で取引されてきた。しかも21冊がまとまっていることから、極めて貴重という。 同店の目録などによると、南宋の文人、洪邁が編んだ。大きさは縦28・2センチ、横19・3センチ。唐代の詩人、杜甫が李白に贈った漢詩などが印刷されている。元は22冊あり、室町時代までに日に伝わったものとみられる。近年は少なくとも40年以上、店に保管されていた。

  • 海底の「ミステリーサークル」…作ったのはフグ : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    鹿児島県・奄美大島の海底の砂地に時々現れ、地元で「ミステリーサークル」と呼ばれる美しい模様は、フグが産卵のために作った巣だったという研究論文を、千葉県の研究者や地元ダイバーらがまとめ、英科学誌サイエンティフィック・リポーツで発表した。 ミステリーサークルの謎を解いたのは、千葉県立中央博物館の川瀬裕司(ひろし)主任上席研究員(47)や、地元のダイビングガイド、伊藤公昭さん(39)ら。水深18~28メートルにビデオカメラを設置し、巣作りの一部始終を撮影することに成功した。 それによると、体長約10センチのオスのフグが、胸びれや尾びれを使って砂地を掘り進め、7~9日かけて直径約2メートルの美しい円形の模様を作った。完成するとメスが円の中心部で産卵し、オスは孵化(ふか)するまでの数日、近くで卵を守っていた。

  • 順路や持ち物…参勤交代の「マニュアル本」発見 : 文化 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    江戸時代の参勤交代で、和歌山から江戸に向かう順路や注意事項、持ち物などを記した文書が、和歌山市内で見つかった。 いわば、参勤交代の“マニュアル”で、同市立博物館は「これほど詳細に記述された資料は珍しく、当時の紀州藩を知る上でも貴重な資料」と評価している。 「御道中御道割川河」と題した全59ページの小冊子で、縦12・6センチ、横17・5センチ。巻末には安政7年(1860年)に、人見宗覚という人物が筆写したことが明記されている。和歌山市内の会社員男性が今年6月、自宅の書物を整理していて発見。今月上旬、同博物館に寄贈した。 文書は、紀州藩の10代藩主、徳川治宝(はるとみ)が文化10年(1813年)に参勤交代で江戸に向かった際の事柄を基に記述。和歌山を出発し、大坂、淀、伏見などを経由する順路や配列、淀川を渡る際の注意事項、鉄砲や弓、馬印など必要な持ち物などが挿絵とともに細かく紹介されている。 道

  • プロ棋士の直観、「尾状核」訓練すれば素人も : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    素人でも訓練すれば、プロ棋士と同じような「直観」的な思考回路が持てるという研究結果を理化学研究所(埼玉県和光市)の脳科学総合研究センターが確認し、米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」に発表した。 直観的な思考は他者に伝えるのが難しく、仕組みの解明が期待される。 プロ棋士は、将棋の盤面を見た途端に直観が働き、「次の一手」が浮かぶとされる。医師が診断画像を見てどこに異常があるかを見つけたり、システムエンジニアが膨大なデータの中から、故障の原因を探すのも同じ能力だとされている。 同センターでは、プロ棋士の直観が働いている時に、脳のどこが活発に働くかを調べ、習慣行動の形成に関連があるといわれている「尾状核(びじょうかく)」と呼ばれる部分が働くことを突き止めて2011年に発表した。 今回は電気通信大の協力で将棋をやったことがない20~22歳の男子学生20人に毎日約1時間、4か月にわたって

  • 健全サイトを「詐欺」、対策ソフトの誤検知多発 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    コンピューターウイルスからパソコンを守る“必需品”のウイルス対策ソフトだが、健全なサイトを「危険」「詐欺」などと誤検知し、パソコンで閲覧できなくしてしまうケースが多発している。 激増する新種ウイルスに対応するため、数年前から導入され始めた自動判定システムが主な原因で、対策ソフト会社は「未知の脅威に対抗するには誤検知も仕方ない」と主張する。だが、誤検知された側からは「ネット社会で信用を失ってしまう」との困惑の声が上がる。 ◆長年人気でも◆ 「何度、苦情を申し立てても改善されない。もう疲れた」。さいたま市のシステムエンジニア矢吹拓也さん(33)は10月、10年以上続けてきた新作ソフトの無料提供を中止した。パソコンの処理能力を高めるソフトなどを開発しては公開していた矢吹さんのサイトは、毎月、数万件がダウンロードされるほど人気だった。 ところが、今年5月から急に、「アクセスしようとすると『詐欺サイ

  • 『幸福度をはかる経済学』 ブルーノ・S・フライ著 : 書評 : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    近年、経済学研究者の間で「幸福の経済学」がブームになっている。これに対しては、「経済学はわれわれの幸せにまで口を挟むのか」と思われる向きもあろう。さにあらず、これは応用経済学の一分野ではない。経済学の理論体系そのものを根底から覆す可能性すら秘める「革命的」な動きともいわれている。『幸福度をはかる経済学』は、長年にわたって著者らが行ってきた「幸せ研究」の成果を紹介した書である。 人間にとって幸せであることは生きる上で欠かせない要件だろう。経済学に限らずあらゆる学問の究極の目的は人間の幸せといっても過言ではない。一方、幸せは主観的概念でもあり、その中身は漠然としている。それゆえ伝統的経済学は幸せの範囲を限定して扱うことにより、これまでこの問題をうまく避けてきた。 経済学のテキストに登場する人間は、自らの欲求を満たすべく効率的に活動するロボットのような存在だ。欲求は消費を通じて満たされる。消費の

  • 日本のおしゃべり妨害器に「イグ・ノーベル賞」 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    おしゃべりを妨害する「スピーチジャマー」でイグ・ノーベル賞を受賞した栗原さん(右)と塚田さん。スピーチジャマーを手にしている(米ハーバード大で)=中島達雄撮影 【ケンブリッジ(米マサチューセッツ州)=中島達雄】人々を笑わせ、考えさせる研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」の今年の授賞式が20日、米ハーバード大で開かれ、しゃべっている人を黙らせる装置「スピーチジャマー(おしゃべり妨害器)」を発明した産業技術総合研究所の栗原一貴研究員(34)と、科学技術振興機構の塚田浩二研究員(35)の2人が「音響学賞」に選ばれた。 装置は、特定の方向からの音だけを拾う指向性マイクと、音を遅らせる電気回路、特定の方向だけに音を出す指向性スピーカーを組み合わせた。おしゃべりしている人に向けると、その人の声を拾い、0・2~0・3秒遅れて人に送り返す。微妙に遅れて届く自分の声に脳が混乱し、しゃべり続けられなくなる。

  • 僧侶派遣「5割ピンハネ」、宗派ごまかし法事も : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    葬儀で僧侶に渡す「お布施」を巡り、東京国税局などの一斉調査で判明した僧侶派遣会社や葬儀会社約10社による計約5億円の所得隠し。 各地の派遣会社に登録して働く僧侶たちは、「5割以上をピンハネされた」などと、お布施を業者に還流させる仕組みの詳細を明かす。「他宗派の僧侶を装って法事をさせられた」などの証言もあり、派遣ビジネスの不透明な実態が浮かび上がる。 「実家の寺の副住職としての収入だけではべていけない」。埼玉県内の僧侶(46)は約10年前、複数の派遣業者に登録、最近まで、仕事を続けていた。派遣業者に支払う仲介手数料は「お布施の半額」が基だったが、時には、お布施35万円のうち、25万円のキックバックを求められたこともあった。 交通費や宿泊費、費などは基的に自腹。「5割以上のピンハネはつらかった」と振り返る。節約のため、格安のビジネスホテルかカプセルホテルを選び、事はコンビニで済ませた

  • 将来のお金の価値をどう測る? その1・インフレの影響 : 金融全般 : 女性FP発ポイントレッスン : 投資講座 : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

  • 「今の会社に一生勤めたい」過去最高57・4% : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    「今の会社に一生勤めたい」。そう考える新入社員が57・4%に上り、過去最高を更新したことが21日、公益財団法人「日生産性部」のアンケート調査で分かった。 その一方、「起業して独立したい」と答えたのは過去最低の12・8%だった。今春の新入社員の大半が2008年秋のリーマンショック後に就職活動を始めた世代で、同部では「不況による就職難の影響から、年々安定志向が強まっている」としている。 調査は1990年から毎年実施。今回は同部主催の研修を受けた新入社員1908人の回答をまとめた。 「一生勤めたい」との回答は前年比2・2ポイント増。20%台の数値だった2000年前後から年々増加傾向で、同1・3ポイント減らした「起業して独立」との差は開く一方だ。転職についても、「しないにこしたことはない」が34・2%と、過去最高だった昨年(34・6%)と同水準だった。

    kuroiseisyun
    kuroiseisyun 2010/04/23
    クビになりたくない、っていう消極的かつ(このご時世)合理的な意味でしかなくて、これを以て愛社精神なんて言い出す人はおらんよなあ。
  • 漱石の『猫』とニーチェ : 書評 : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    知が生んだ情熱と興奮 ニーチェの言葉というのはすべて血で書かれているような気がどうしてもしてしまうからどこを切ってもよく噴き出して、その哲学の精髄に触れるつもりがあってもなくても読んだ者にはときとして並ならぬ興奮と覚醒(かくせい)を与えてしまって、加えて超人や永劫(えいごう)回帰といった概念は類(たぐ)いまれなる詩才と相俟(あいま)っていつの時代も悩める人々を(良くも悪くも)魅了してやみません。それはかつて近代という不明な空間を生き、変革を迫られていた日の知識人――高山樗牛(ちょぎゅう)、夏目漱石、新渡戸稲造、萩原朔太郎、芥川龍之介らをも当然のごとく直撃しました。書は、徹底した比較文学の作業によって導きだされる――いわゆるニーチェ・ショックが、彼らへ与えた影響の履歴であります。 とりわけ表題にもなっている漱石が壮絶に面白くて興味深く、人間の悲哀と滑稽(こっけい)と求道とをの目で描いた

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