→紀伊國屋書店で購入 「英文学研究的とは?」 ドラマを観たり漫画や小説を読んだりすることは何ら特殊な体験ではない。「批評」となるとやや難しげに聞こえるかもしれないが、要するに、「いい」とか、「ダメ」とか言うことでしょう、といった了解はある。書評やテレビ欄の紹介記事だって、一種の「批評」。しかし、「研究」となると、急に神秘的な香りが漂う。作品を「研究」するって、いったいどういうことかしら? 何より大事なのは、研究には「カルチャー」があるということである。最近ではフランス文学研究、日本文学研究、インド文学研究などを分かつ垣根はどんどん低くなっているし、批評のための道具もしばしば共有されている。映画研究やら野球研究やらオタク研究やら、開拓の進む新しい分野と、昔からある研究分野とは重なるところも多く、いろんなことに首を突っ込む人もいる。しかし、それぞれの研究には、異なった雰囲気というか、ノリという