021 こんばんは。順調にnoteを更新しているということは、「仕事はできないけど、そこそこ生きてはいる」くらいのステータスです。どうぞよろしくお願いします。 さて、このnoteのお題は掲題の件についてである。「正直みっともないからやめてほしい」という人も多かろう。でもいまのところこれしかないのである。そんなわけで、ご興味の向きはよろしくお願い申し上げます。 いったい、出版産業というのはかなり旧態依然とした──しかしこれが一挙に崩壊しない程度にはよくできた──システムで成り立っている。 このあたりは出版流通の本を一冊読めばわかるし、ググっても出てくるので割愛する。 ともあれ、出版業界は順調に右肩下がりを続けていて、この20年ほどで売上が約半分になった。 現在の業界規模は1兆7千億弱と思われるので、実に狭い村であることがわかる。また、このうちだいたい10%ほどが電子書籍の売上であり、さらにそ
「電子書籍って、印刷費も在庫もないから、紙の本より安くなるでしょ?」と期待している消費者は多い。 自分の会社で洋書の日本語翻訳出版権を取ろうと思っていろいろと調べているうちに、とりわけ翻訳書ではそのような期待は実現しないだろうと考えるようになった。 安くなるどころか、電子書籍化が進むと翻訳書は出ない、あるいは非常に出にくくなるとすら感じている。 ◆ 出版社で紙版の翻訳書を1タイトル作って書店流通させようとすると、以下のようなコストがかかる。ここでは定価2,000円の本を作ると想定し、ざっとコストを計算してみる(人件費などはとりあえず除外)。 A. 取次(本の問屋) → 出版社から60%程度で卸す。そのためコストは40%に当たる800円。 B. 原著作権者への印税 → 7%程度として、140円。 C. 翻訳者への印税 → 5%程度として、100円。 D. 印刷費 → 刷り部数や何色刷りかで大
読者「電子書籍なのになんで紙と同じ値段なんだ!安くしろ!」 出版社「すいません。社内で検討します(いや電子の方が原価が高いし……)」 出版社で電子書籍の制作や販売に携わっていたら、誰もが上記のようなやり取りを経験したことがあるはずだ。 anond.hatelabo.jp 上記エントリーに対して「もっと安くできるだろう」という意見もあがっている。 私はこれまで出版社の編集者として、紙の書籍も電子書籍にも携わってきたが、正直なところ電子の方が原価がかかり、原価を回収するのも困難だ。 紙の書籍の場合、1000円の本を初刷り1000冊で販売する際の内訳は以下になる。 ①~④の合計は1000円だ。 ここでおかしなことに気づく。 あれ、利益が出ていない……? そう、①~④はすべてコストである。 初刷りと言われる最初に印刷所で刷る分の1000冊を販売するだけでは利益は出ないのだ。 出版社の利益は、100
Bugzillaプロジェクトの主任設計者の実体験に基づいた、ソフトウェアの簡潔性を保つさまざまな知見をまとめた書籍。「なぜ簡潔性が大事なのか」「変更の価値を計るための方程式」「コードの簡潔性と複雑性」といったトピックについて、事実、法則、ルール、定義などを示しながら解説します。直接的なコードの書き方だけでなく、ソフトウェアプロダクト全体にわたるコードの健全性を保つためのヒントとなるでしょう。なお本書はEbookのみの販売となります。 まえがき 1章 はじめに なぜ簡潔性が大事なのか ソフトウェアデザイン 2章 なぜソフトウェアを作るのか 実際のアプリケーション 3章 未来 ソフトウェアデザインの方程式 デザインの品質 見えない結末 4章 変更 プログラム変更の実例からわかること 3つの間違い インクリメンタルな開発とデザイン 5章 不具合とデザイン 故障でなければ…… 何度も同じことを繰り
本読みの図書館 http://honyomi.ongaeshi.me/ 先日リリースしたHonyomi1.0をベースに作成しました。 再配布可能な電子書籍を集めて全文検索出来るようにしてあります。 原文のpdfをその場で読んだりダウンロードしてオフラインで読むことも可能です。 気になったページにブックマークを付ける、メモを残す、他の人の書いたメモを読むことも出来ます。 詳しい使い方はこのサイトについてをどうぞ。 作った経緯 Honyomiという手持ちのpdfをまとめて検索したりメモを書けるツールを作っているのですが、自力で書籍サーバーを立ち上げて自分の蔵書を管理するのはやっぱり大変なので、やろう!って思ってもらえるように実際に動くものを立ち上げたいと思っていました。 立ち上げるにあたって「何の本を置くか」というのが一番大切で自分が個人で使っている(有料の書籍がたくさん入った)Honyomi
書籍業界の Github ? 僕は電子出版業界に明るくないので今回初めて知ったのですが、O'Reilly が Atlas という新しい出版プラットフォームの開発を進めているみたいですね。 正式サイト https://atlas.oreilly.com/ ブライベート β版 http://atlas.labs.oreilly.com/ Publishing with Atlas - YouTube その機能(予定)は、まるで書籍業界の Github のよう。(まるで〜というかα版は GitHub上に構築されてます) Webブラウザ上に執筆専用エディタ(普通のテキストエディタで書いてもよい) Markdownっぽい記法で本を執筆できる gitベースでバージョン管理が出来る(forkもできる) collaborate 機能があって、著者、編集者、レビュアーなど複数人で編集できる HTML + C
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