NECサイバーセキュリティ戦略統括部 サイバーインテリジェンスグループの川北です。桜が散ってツツジの咲く時期となりました。「節度」「慎み」を花言葉とするツツジとは対照的に、デマや陰謀論などの偽情報・誤情報(フェイクニュース)は社会問題となるほど数多く飛び交っています。本稿ではそれら偽情報・誤情報にどう向き合っていくべきかを述べます。 英国議会下院デジタル・文化・メディア・スポーツ特別委員会の報告書[1]によれば、偽情報とは意図的に作成・共有される、受け手を欺き誤解させるための誤った・操作された情報を指します。そして、誤情報とは意図せず共有された間違った情報を指します。これらは総じてフェイクニュースと呼ばれることもありますが、情報がフェイク(でっちあげ)でなくとも受け手を誤解させる目的は達成できる点や、単にマスメディアを揶揄する目的でしばしば用いられる点から、偽情報・誤情報との表現が好まれま