先日、オバマ政権が検討中とする、核兵器の先制不使用宣言について、安倍晋三首相が反対の意を唱えたとした報道が流れた。そのまま受け止めれば、安倍首相は米国の核兵器の先制使用を求めているということになる。どうなのだろうか。 話題の出所はワシントンポストであった。と、16日付け朝日新聞記事「安倍首相、オバマ氏の「核先制不使用」に懸念 米紙報道」(参照)ではこのように伝えていた。 米ワシントン・ポスト紙は15日、オバマ大統領が検討している核兵器の先制不使用政策について、安倍晋三首相が「北朝鮮に対する抑止力が弱体化する」という趣旨の懸念をハリス米太平洋軍司令官に伝えたと報じた。 先制不使用政策は米国の核政策を大きく転換させるもので、「核なき世界」を掲げるオバマ氏の象徴的な政策になるとみられている。だがこの政策は、韓国や欧州の同盟国にも反対論があるとされる。また米メディアの一部は、ケリー米国務長官など閣