兵庫県伊丹、宝塚両市長選を、夏の参院選や兵庫県知事選の足がかりにしようとした日本維新の会のもくろみは大きく外れた。選挙戦から一夜明けた15日、党幹事長の松井一郎大阪府知事は「完敗。我々の政策が浸透していない」と敗北宣言。維新は今後の選挙戦略の練り直しを迫られる格好となった。 維新は昨年12月の衆院選で、54議席を獲得して躍進したものの、大阪府外の選挙区では苦戦したことから、地方組織の強化と地方選挙への積極関与を通じ、党勢拡大を目指す方針を固めていた。 兵庫では、伊丹、宝塚市長選を控え、いち早く県総支部を設立するなどの準備を進めており、党幹部は選挙前、「総支部主導選挙のモデルケースにしたい」と期待を寄せていた。 しかし、兵庫県内に所属国会議員は3人いるものの、総支部の専従スタッフは、ほとんどいないのが現状。告示前日の6日になって、大阪維新の会の地方議員を応援に投入することを急遽(きゅうきょ)