前々回のエントリで、飛行機の巡航速度、充電池の容量、そしてエネルギー消費量とナノテクノロジーの特許数の推移について取り上げてきましたが、そのどれを取っても必ずしも指数関数的な成長は観察できませんでした。上記以外にも、指数関数的な成長をしていないテクノロジーは多数存在しています。また、比較的短期間の指数成長の後、停滞を迎えるテクノロジーも非常に多くあります。 カーツワイル氏は、「多数の人々は線形な成長予測に捕われているため、指数関数的に成長する未来の姿を思い描くことができない」と非難していますが、むしろカーツワイル氏が指数関数に捕われており、事実認識に歪みが生じているように見えます。一般的に言って、情報技術分野と「線形な性質」を持つ限られた問題以外では、カーツワイル氏の主張する「永続する指数関数的成長」は発生していません。それ以外の化学、医療、機械、建築、運輸、エネルギーや食料など、現代文明