【北京・井出晋平】中国の対日交流団体「中日友好協会」会長の唐家璇前国務委員が27日、北京を訪問した日中友好団体会長らと会談した際、日本政府の尖閣諸島国有化のタイミングについて強い不満を表明していたことが分かった。会談に出席した日中友好協会会長の加藤紘一・自民党元幹事長らが記者会見で明らかにした。 唐氏は日中友好団体会長らとの夕食会に先立って別室で加藤氏らと懇談。その際、ロシア・ウラジオストクで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席した野田佳彦首相と胡錦濤国家主席が9日に会場で約15分間立ち話をしたことを挙げて、「会談直後(の11日)に国有化することはないだろう。メンツをつぶされた」と不快感を示した。