この度エンゲージメント・ファースト社で、企業・ブランドの顧客エンゲージメント力を測定し、スコア化する調査を開始しました。第一弾としてダイレクト損保8社の顧客エンゲージメント力をスコア化しました。 弊社はサービスデザインの専門会社U'eyes Design社の協力を得て顧客エンゲージメントモデルを開発しました。 このモデルの特徴は従来のマーケティングゴールである顧客満足度に加えて、顧客の能動的なアクション、例えば参加や推奨などの項目(顧客信託スコア)を組み込みました。エンゲージメント・マーケティングの定義の1つである「顧客をブランドのマーケティング活動への参加を促す」「共感してもらい、知人への推奨をしてもらう」などを計測項目として加えたものです。エンゲージメント・マーケティング文脈ではこの顧客信託スコアが、「競合との競争から顧客との共創」への大きなキーになるのです。 エンゲージメント・サーベ
少々前(2105年4月)になりますが、弊社のセミナーで良品計画の川名氏にご登壇いただき、MUJIの(デジタル)マーケティング戦略について講演していただきました。 その戦略の基本は、「顧客」を中心とした考え方、設計でした。このブログで提唱しているエンゲージメント・マーケティング視点では、「顧客目線+企業目線=共有価値の創造=継続的なHappinessの創出=継続的な利益創出」というモデルになるのですが、良品計画はこのモデルの原理主義者です。
マーケティング3.0の時代において、顧客と企業・ブランドの関係はどうなっていくのだろうか?この度弊社で行った「第1回エンゲージメント・サーベイ」のサマリーをご紹介します。(調査はネットパネルを活用し、2015年1月に行いました。n数は576名です。) 好きなブランドや企業がある人のうち、57%の人が「好きな企業やブランドを知人に推奨する」 「商品の購入の際に企業の考え方や理念が重要」な人は50% 企業やブランドを積極的に推奨する人ほど、「企業の理念や考え方」を重要視している 企業やブランドを積極的に推奨する人ほど、「企業の社会的な課題の解決への取り組み」を重要視している 好きなブランドや企業がある人は、テレビより「ブランドや企業のWebサイト」および「SNS」によるコミュニケーションで共感しやすい傾向にある この調査で改めて明らかになったのは、成熟した消費社会における成熟した消費者と企業・
昨年夏ぐらいから表題のような相談がクライアントからも多く受けるようになりました。 理由は下記です。 ページのオーガニック・リーチがどんどん下がってきている ページへのいいね!数(ファン数)が増やしにくくなった 日本でのアクティブユーザー数の伸びの鈍化 確かに一昨年では企業の投稿は10−20%くらいのファンにリーチできていたのですが、昨年の中くらいから5%ー10%くらいになっていきています。すなわち、Facebookページでの広告展開をしないと自社ファンにもリーチできないというのがクライアントの方々のご意見でした。 しかし、これはあくまでもFacebookページの話であって、これはマーケティングに置いては本質的な議論ではないと思います。我々は当初よりFacebookの活用はページ単体でなく、オウンドメディアでの活用も含めて展開すべきだと提案をさせていただいておりました。すなわち、ソーシャルプ
いよいよ年の瀬、昨年10月に始めたこのブログもなんとか継続できました。 拙文にもかかわらずお読みくださいました皆様には改めて感謝いたします。 今年最後のポストとしてこのブログの主題でもあるエンゲージメントのWHYを書いてみました。 【エンゲージメント・マーケティングのWHY】 マスマーケティングでのコミュニケーションが万全ではなくなってきた。 理由とか背景: 若年層のテレビ離れ スマホがキーデバイス 信頼できる広告媒体は「知人」、ブランドサイト。テレビ広告は見られなくなったし、信頼性も低下、ネット広告は信頼度が最も低い(ニールセン調査 「広告やブランドメッセージに対する信頼」グローバル調査) 商品の差別化が難しくなり、ブランドや企業の「絶対価値」や「精神的な価値」が重要に(コトラー「マーケティング3.0」) ソーシャルが口コミを可視化、拡大 「広告媒体で商品の差別化」に加えて「ブランドや企
師走突入とともにすっかり更新できていない...ということで久し振りの投稿です。 先日の選挙は結果は兎も角、想像通りの低い投票率でした。自民党の勝利というより民主主義ぎのの大敗北とも言える危機的な社会問題だと思われます。その社会的な課題解決と売り上げを結びつける企業の活動がありました。 Ben & Jerry's はアメリカの高級アイスクリームですが、以前も紹介したように社会的課題の解決をミッションに掲げているCSV経営企業です。今年5月にNYで行われたSVI総会でもプレゼンテーションを行なっておりました。彼らのサイトにある「ベン&ジェリーズの価値観」を是非ご覧ください。 そのBen & Jerry's が日本でも冒頭にあげた社会的課題、すなわち選挙率の低さを解決すべくプロモーションを行いました。 http://senkyo.benjerry.jp/ このプロモーション(あえてプロモーション
今回は英国の新聞「The Guadian」の新たな試み「The Guardian Membership」を取り上げます。 ガーディアンは1821年創刊で、現在の発行部数は26万3,907部(2011年4月4日-5月1日平均)とのこと。wikipediaより デジタルでは「theguardian.com」を発行しており、2014年3月末期には前年比25%増の7000万ポンド(約214.6億円)現代ビジネスよりを上げており、デジタル化の波に乗り切れず経営に悩む新聞業界では成功している数少ない例です。新聞や雑誌業界でのデジタルでのビジネスモデルは、1)広告モデル、2)有料閲覧モデルに大別されますが、優良なコンテンツは万人がみる権利があるとのオープン・ジャーナリズムを標榜する彼らは、有料閲覧モデルの代わりにメンバーシップモデルを取り入れました。新聞紙の購読、デジタルモデルにつぐ、第三のビジネスモデ
ところで今最もエンゲージメント・マーケティングを実行している人や企業は?と考えた時に頭に思いついたのは「秋元康」 そう思うポイントは下記の通りです。 参加型のプロジェクトを行い、みんなをどんどん巻き込み、当事者にする 共感の仕組みの提供 ストーリーをうまく活用 それまでのアイドルのプロモーションは言わばマーケティング1.0型マスマーケティングでした。「タレント(商品)をマスメディアを使いプロモーションし、しっかりと商品が配置された売り場(レコード屋)に送客し、大量に販売する」モデルです。しかし、音楽業界を取り巻く状況は激変しました。 テレビを見ない若者の増加 好みの細分化 短い商品ライフタイムサイクル 誰でも可能なデリバリー環境(オンライン配信) 最大の告知媒体である歌番組の衰退 共有の時代 この状況の中、彼が活用した手法は、まさにエンゲージメント・マーケティングそのものだと感じます。 A
5. あらゆる企業活動にエンゲージメント・マーケティングのプロセスを組み入れる エンゲージメント・マーケティングの効果を最大化するには二つの重要ポイントがあります。一つは顧客の参加ですが、忘れてならないのは社内関係者、あるいはパートナーの参加です。「実は社内の方が難しい」ということを大手企業のクライアントからもよくお話を伺います。これは何もエンゲージメント・マーケティング実行における問題というよりは会社という「根深い」組織の問題です。 しかしながらネットやソーシャルメディアの登場及び普及で顧客の声をよりダイレクトに関係者(特に社長や役員の場合は大変なことになる場合が多いですが 笑)が閲覧する機会が増えるにつれ、否が応にも顧客の声という、マーケティング・コミュニケーションにおけるリーサルウェポン的な水戸黄門の印籠を見せられるようになってきました。無論、このブログでも度々取り上げているように、
今回は弊社チーフ・ストラテジスト渡辺による「CSVの定義」についてのポストです。 --------------------------------------------------------------------------------------- 初回コラムで「CSV」(Creating Shared Value)という概念が生まれた背景について書きました。今回は改めてCSVの定義を考えてみます。 「企業の本業と関連性の高い社会的な課題を解決しながら、持続的な企業利益を創出しようとする経営モデル、あるいはマーケティングモデル」(エンゲージメントファースト社) この定義には、企業がCSVを事業化する際の必要条件をいくつか込めています。 1. 社会問題の解決プロセスに事業機会を見出すこと。 前回コラムに書いたとおり、利益に結びつかなければCSVではなくCSRのままです。CSVは社会的
先週セミナーが三本あり、そのためブログ更新滞ってしまいました。(すいません、言い訳です) 様々な業界の人たちと超ゆるく語り合うエンゲージメント対談、今回は無印良品の川名氏です。無印良品はいうまでもなくソーシャルメディアを活用したマーケティングでのリーダーであり、実際に大きくビジネスに寄与しています。当初から単なるSNS活用というよりはソーシャルの本質を捉えたWebマーケティングを実行していると言えるでしょう。その辺りをゆるーくお伺いしました。 株式会社良品計画 Web事業部川名氏(写真右)、大坂氏 instagramで(笑) 原「ご無沙汰してます。」 川名氏「昨年は忘年会やんなかったんで久しぶりですね。笑」 原「私のソーシャルメディアの考え方は川名さんと約4年前にご一緒させていただいた無印良品のソーシャル戦略 『MUJI3.0』がベースです。すなわち、B with C です。今流行り(苦笑
このITMediaのオルタナティブ・ブログで「エンゲージメント」に関して書き始めて早2ヶ月半、そして今回は2014年1回めの投稿、すなわち「書き初め」になります。今年もお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。 さて、このブログではエンゲージメント・マーケティングの定義や意義などをだらだらと書き綴ってきたわけですが、今回からしばらくは成功のための10ヶ条と題して、実践に際しての重要なポイントをあげてみます。(だいたい「XXの10ヶ条」とか、「1分間でわかる」はあてにならない場合が多いのですが 笑) エンゲージメント関係の可視化 定期的な顧客インサイトの把握、確認 共有価値の創造 対話の促進(特に社内関係者を巻き込む) あらゆる企業活動にエンゲージメント・マーケティングのプロセスを組み入れる 参加、及びアクションを継続してもらう仕組みの実装(ソーシャル・プラグイン、コミュニティなど) RO
こんにちは、デザイナーのサリーです。 サイトをデザインするときに当たり前に入れている「Copyright(コピーライト、©️)」の記述ですが、サイトによって年号があったりなかったり、長かったり短かったり、書き方はさまざまですよね。 今回はコピーライトとは何か、正しい書き方や©との関係性について詳しく解説していきます。 コピーライトとは コピーライトとは、英語で「Copyright」と書き、”著作権”のことを指します。著作権とは、作品を創作した人や会社(著作者)が持つ権利であり、著作者は作品がどう使われるか決めることができます。 Webサイトやホームページの下部にコピーライトがあるのは「ここにある記事や画像の著作権は自社が持っているから、無断転載しないでください」という一種の意思表示です。 厳密にいうと著作権法で著作物は「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の
Case: Try my Hybrid トヨタ自動車がノルウェーで、ハイブリッド車・プリウスの新規顧客開拓のためにユニークな試乗キャンペーンを展開しました。キャンペーン名は、“Try my Hybrid”。 トヨタはノルウェーの自動車業界において、売上、ロイヤリティ、顧客満足度は首位に立っていますが、新規顧客獲得数においては直近伸び悩んでいるといいます。 そこで今回の“Try my Hybrid”キャンペーンでは、プリウス愛用者の協力を仰ぎ、所有者の友人・知人などに自らのプリウスを試乗車として提供してもらうことで、プリウスの魅力をより気軽に体験してもらい、新規顧客の開拓につなげる目的で実施されました。 キャンペーンに参加登録するには、facebook上の同社ページにアクセスします。ここでプリウスを愛用しているプリウス自慢のユーザーには、試乗車の登録を呼びかけます。 登録したプリウス所有者は
以前エンゲージメントを主たる目的とするエンゲージメント・マーケティングの定義をwikipediaから転載しました。非常に良い定義だと思います。 顧客との絆を築き、ブランド進化・発展(のプロセス)に顧客を招き、参加してもらうことを促進するマーケティング戦略 。エンゲージメント・マーケターは、顧客は単なるメッセージの受け手というより、積極的に製品やマーケティングプログラムの共創、ブランドとのリレーション強化・維持に参加するとの考えをベースにしている。 今回はエンゲージメント・マーケティングとマス・マーケティングを対比させてみました。 slideshareはこちらから ここではマーケティング・コミュニケーションにフォーカスしています。また、多くの場合マーケティングの最終目的は販売にありますが、直接的に紐付けができないので計測できるKGIを目的に置いています。(マーケティングにとっての永遠の課題「
大切なのは、感じる力、創造する力、表現する力。ジョブズの下で進められたiPhoneの開発は、それらの力が融合し、効果的に発揮された結果である。 セルフ・イノベーション(自己革新)を起こすためには、感じる力、創造する力、表現する力の3つを育てなければならない。例えばiPhoneは、金属を使用して質感を高め、視覚だけではなく、触覚にも訴えるプロダクトになっている。そうした五感訴求が重要になる。 創造力とは、既成概念、固定観念に縛られず、「なぜ?」と疑問に思える素直な心を持つことだ。従来のデバイスはなぜテンキーなのか、なぜキーボードが必要なのかと疑問を持ち、そこから新しいことを考える。iPhoneは、消費者ニーズから導き出して開発されたのではなく、作り手の「こんなものがあったらいい」という強い思いから生まれた。 表現力は、自分の思いを相手に伝えることだ。いくら優れたアイデアを思いついても、相手の
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