消費税率引き上げを柱とする社会保障と税の一体改革関連法案は二十六日午後の衆院本会議で民主、自民、公明三党などの賛成多数で可決、参院に送付された。消費税増税法案の採決で、民主党では小沢一郎元代表や鳩山由紀夫元首相ら五十七人が反対し、十六人が棄権・欠席した。元代表は当面は党に残留しながらも、離党・新党結成に踏み切る意向を示唆。民主党は事実上の分裂状態となった。消費税増税への反対の世論が根強い中、野田佳彦首相はこうした民意に耳を傾けず、今国会中の成立を目指す意向を表明した。 二〇〇九年の夏が、はるか昔に感じられる。一二年六月二十六日は、政権交代が終わった日だ。 国民の圧倒的な期待を受けて政権を獲得した民主党はこの日、消費税増税の関連法案をめぐり、事実上の分裂状態に陥った。政権交代のけん引車だった小沢一郎元代表と民主党政権の初代首相・鳩山由紀夫氏を含む五十七人が反対するという、過去に例をみない事態