伊勢エビが値上がりしている。台風で漁獲量が減ったところにエビをめぐる虚偽表示問題が起こり、本物の需要が高まったからだ。市場の卸値はこの1週間で3割ほど跳ね上がった。年末年始を華やかに彩る伊勢エビの価格高騰は食卓にも影響を及ぼしそうだ。 築地市場のエビの仲卸「亀福」によると、15日現在の卸値は1キロ当たり8千~8500円。1週間前は例年並みの6千~6500円だった。通常は産地のいけすで一定割合を確保して需給を調整するため、短期間で高騰することはないという。亀福の双木貴也取締役は「消費者が敬遠するような値段は避けたいが、年内は高値が続くのではないか」と話す。 料理店はさっそく値上げへの対応を始めた。大阪や神戸などで伊勢エビ料理を出す「中納言」(兵庫県西宮市)は、今後も価格の高止まりが続くと予想し、年明け以降に値上げやメニューの変更を検討する方針だ。おせちも販売しているが、担当者は「すでに注文を