与謝野馨経済財政担当相が昨年四月まで代表だった自民党東京都第一選挙区支部が二〇〇九年、与謝野氏の伝記三千冊、約四百五十万円分を政治資金で購入していたことが分かった。「(著者への)義理で買った」(秘書)という伝記の大半は販売もできないまま、事務所に山積み。税と社会保障の一体改革に取り組む与謝野氏にとって、「不良資産」のようになっている。 伝記は、作家の大下英治氏が著した「日本再生の切り札 与謝野馨」(徳間書店、定価千八百九十円)。二百九十一ページにわたり与謝野氏の政治家人生を描き、帯では「日本を託せる男」と同氏を持ち上げている。