それは時々、アベノミクスの「失われた矢」と呼ばれるようにもなっている。安倍晋三首相は金融政策と財政政策による景気刺激に加え、大規模な構造改革を公約して政権運営を始めた。この改革で今後10年間にわたり日本の経済成長を年平均2%まで押し上げる、と。それから10四半期、日本経済は2.2%の規模拡大にとどまっている。国際通貨基金(IMF)の見方が代表的だ。IMFは今夏、アベノミクスは「矢をつがえ直す」
今国会の焦点である安全保障関連法案は来週にも成立する見通しだが、肝心の国会での質疑水準はどうだったか。議員の知識・見識は、過去に比べ進歩したのだろうか。まず、次のやりとりを紹介したい。 まるで今国会質疑野党議員「反対という国民の声の方が、世論調査で明らかに多い。こういう大勢の国民の声をあなたは聞いていないじゃないか」 首相「この問題については、政府が全責任を持って決定することが適当だ」 野党議員「ここに、民主国家の中に独裁へ通じる道が開かれていくのじゃないか。ただ俺を信ぜよというだけではすまない」 首相「国会で選任される内閣の首班が作る内閣が全政治的責任を負うこの制度は、今の民主政治、議会政治の形式としてそういうものだ。独裁の道が開けると考えるのは間違いだ」 まるで今国会の一場面のようだが、実は今から55年前の昭和35年4月14日の衆院日米安全保障条約特別委員会でのやりとりだ。野党議員は社
消費税率を10%に引き上げる際の負担軽減策として、財務省がまとめた「日本型軽減税率」案について、伊吹文明元衆院議長は10日の自民党二階派の会合で、「非常にみっともない案」などと痛烈に批判した。発言は次の通り。 「財務省案。内容は率直に言って、財務省が考えるにしては非常にみっともない案です。というのは、農水省の統計によれば、食料の最終消費量は70兆円?(他の出席者「94兆ですね」)。そんなあるの? 例えば2%とすると、90兆だとすると1兆8千億でしょ。ところが、今度還付をするという金額は、4000円とすれば、日本人が1億3000万人いるから5千数百億円でしょ。1兆いくらの差は何なんだというのは必ずでてくる」 「だから今、この制度は支払うときに重税感があるとか、あるいは、完全におのおののお店で買ったときにカードに打ち込むということになっているんだけど、すべてのお店でそれができるかどうかとか、あ
こればかりは、財務省が正しい 2017年4月の消費税再引き上げを目指して、財務省が後で増税分を還付する負担軽減策を打ち出した。与党の中には「これまで検討してきた軽減税率とは違う」という慎重論もある。だが、本来の目的である低所得者対策としては評価できる。問題は実際に増税するかどうか、だ。 はじめに断っておくが、私が財務省の味方をすることはめったにない(笑)。自分でも記憶にないから、おそらくこれが初めてだ。だが、基本的には筋が通った政策と思うから仕方ない。率直に評価しよう。 そもそも軽減税率はなぜ必要なのか。それは消費税が低所得者に厳しい逆進性をもっているからだ。たとえば所得が年間300万円の家計と3000万円の家計がいたとする。どちらも食料品のような生活必需品にはそれなりに支出する。 300万円の家計が食費に年間60万円の支出をすれば、その分の消費税負担は税率10%なら6万円だ。一方、300
僕は元気、だぞ! - 現地時間7日、第72回ベネチア国際映画祭に出席した際のテリー・ギリアム - Venturelli / GC Images / Getty Images イギリスの大人気コメディーグループ、モンティ・パイソンのメンバーで、『12モンキーズ』などの監督・俳優のテリー・ギリアムが、米エンタメ有名誌のネット版Varietyが誤って報じた自身の死亡記事に反応。死亡したと報じられた当人であるのにもかかわらず、Facebookで「死んでしまってすまない」と怒りをあらわにすることなく、この件を喜んでネタにした。 【写真】テリー・ギリアムが東京に影響を受けて制作!映画『ゼロの未来』 Varietyはギリアム監督の略歴などが書かれ、年齢や死因は未入力の「死亡準備記事」を、現地時間8日に誤って配信。ファンは、彼が本当に死んでしまったのかと混乱状態に陥っていた。誤配信に気付いたVariety
いのうえ・たつお 1954年、大阪市生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科教授(法哲学専攻)。「共生の作法−−会話としての正義」でサントリー学芸賞、「法という企て」で和辻哲郎文化賞を受賞。近著に「リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください」(毎日新聞出版)=石戸諭撮影 「保守派にも護憲派にも戦略的な議論は望めない」−−。日本を代表する法哲学者で、「リベラリズム」をリードする井上達夫さん(61)=東京大大学院教授=は、安保法案の審議が大詰めを迎えている国会の現状をこう喝破する。9条削除論を提唱し、議論を呼んできた論客はいまをどう切るのか。ロングインタビューを3回にわけてお届けする。初回のテーマは「安保法案」。保守派、護憲派の論理を鋭く批判する井上さんの真意を聞いた。【石戸諭/デジタル報道センター】
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く