少し告知が遅れてしまいましたが、先日、10mTVよりナオミ・クラインの『ショック・ドクトリン』批判を公表させていただきました*1。 ナオミ・クラインの『ショック・ドクトリン』は、「新自由主義のショック療法のウソを暴いた」素晴らしい作品として、日本では新自由主義批判のバイブルになっています。しかし、クラインの主張は実際に事実に即したものなのでしょうか。結論から言えば、クラインの主張は恣意的な文献の引用や事実の歪曲の上に成り立っており、到底精査に耐えるものではありません。 クラインによれば、新自由主義経済学者は、「ショック・ドクトリン」なる思想を信奉しており、世界で起きた悪しき出来事は殆ど全て新自由主義者が引き起こした「ショック」の責任であるとされています。彼女によれば、このショック・ドクトリンとは、戦争や災害、クーデターのような「ショック」を国民に与え、国民が呆然としているうちに強引に不人気