優秀な人が陥りがちなトラップとは 篠田真貴子氏(以下、篠田):「認知がうまくいってないと何が起きるか」という例を思い出したので、ちょっと話を重ねていいですか。どこかに書いた気がするんですが、ある有名大企業の若手のチームのみなさんが相談に来たんですよ。 彼らは高い志を持ってその会社に入り、業績や社会的な意味も含めて良い会社になってほしいと思って、すごく貢献したいと思っています。ところが、古い立派な会社なので組合という仕組みがあって、組合の人たちにアンケートをとったところ、「この会社で働くことを友人や親戚に薦めますか?」(という質問に「はい」と答えた人の割合が)がめちゃくちゃ低い。 一方で、「あなたはこの会社にどれだけ勤めると思いますか?」という質問に対して、「一生」が一番多い。このギャップがヤバいと思っていると(その会社の若手チームから)言われました。私のその時の反応は「これは採用ミスだと思