2015年12月6日の日曜日、筆者が所属する東京理科大学の技術経営専攻では、大学院で学ぼうとする社会人の入試面接が行われようとしていた。そこに飛び込んできたのが、JR横須賀線の運転見合わせというニュースであった。幸い、どの志願者も影響を受けることなく無事に入試面接に臨めたが、結局、横須賀線はこの日12時間半にもわたり一部区間運転できない状態が続いたのである。これほど長い運転見合わせはなぜ起こったのであろうか。 “水没状態”にある東京駅地下ホーム 横須賀線が止まった理由は、地下水が漏れて線路が冠水したためだ。たかが地下水とあなどることはできない。なにしろ12時間半も電車を止めたのだから。横須賀線と総武線は東京駅地下ホームでつながっているが、地下27メートルにあるホームが「水没状態にあること」に気づく人は少ない。これについて「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社/2013年8月24日号)が警告を
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