政府は、社員が仕事で行った発明(職務発明)の特許権を「会社のもの」とする代わりに、社員に金銭的な報酬や昇進などの報奨を出す社内規定を設けるよう企業に義務づける方針を固めた。 企業が社員の成果に報いることを明確にして発明意欲を高める狙いだ。発明の「対価」を巡る企業と社員間の訴訟を減らすことも目指す。 原則、中小企業も義務づけの対象となる。政府は、新たな改革案を17日の特許庁の有識者会議「特許制度小委員会」に示し、早ければ開会中の臨時国会に特許法改正案を提出する。 具体的な報奨規定の内容については政府が指針を作って定める。指針では、金銭報酬の具体的な水準などは定めず、労使間の合意で決めることを盛り込む。