昔、大平正芳という政治家は、発言の中でやたら「あーー」とか「うーー」を挟むので、あーうー宰相と呼ばれていた。あーうーを除いたらもっとイライラせずに聞けるし発言時間も短くなるのにと、みんなが思っていた。 今はあんなふうにあーうー唸りながら答弁する政治家はいなくなったが、よく聞かれるのが、こういう喋り方。 「これにつきましては、あー十分に議論を重ね、えー慎重に進めていくべきだと、おー考えております」 できれば一度声に出して言ってみてほしい。あるある、聞いたことあると思う人は多いだろう。具体的に言えば、後の文節の頭に、前の文節の最後の音の母音をちょっと伸ばしてくっつける喋り方だ。 この「あー」や「えー」や「おー」の長さは、人によって短めだったりかなり長かったりいろいろだが、私は気になる。どうかすると、話の内容より気になる。 なぜ、「これにつきましては、十分に議論を重ね、慎重に進めていくべきだと考