この文章は、「会話型RPG(TRPG)におけるプレイングの内実」執筆時に書いた2つの補稿を、一度原文から切り離し、1つのエントリにまとめたものです。 筆者の考える〈プレイング〉自体の話からは外れたもので、読者の混乱を招きかねないものだったため、別個に読んでもらえるよう分割しました。*1 会話型RPGにおける“演技”の実際について 会話型RPGを紹介する際に大多数の方々に誤解されるのが、「でも、会話型RPGに参加するということは、(あまりやりたくない)演技をしなければならないのではないか?」ということです。 実のところ、国産TRPGシステムを含めても、(それを禁止してはいないものの)「必ず(私たちが考えるような)演技・芝居をしなければならない」というようなメカニズムは、随分少なくなっています(少なくとも、ゲーム的な工夫もなく演技を“強要する”メカニズムは、市場からほぼ自然淘汰されたかたちです