「飛行機が飛び立つ瞬間、窓にかじりつくようにして外を見ている人は、少年のハートを忘れていなくて(情趣を介している感じがして)好感がもてる」っていう信念(?)があって、俺も少年ハート男になりたいという思いから、正直ぜんぜん外なんか見たくなくても、飛行機が飛び立つときには窓の外をガン見してる 飛行機、全然乗らないほうではないので、離陸の景色なんてもう結構見慣れていて、別にそんなに見たくねえなあ、という気分のときのほうが多いくらいだ 一人で乗ることが多いから、恥はかき捨て状態だし、だれの好感度をどう稼ごうとどうだっていい ただ、自分のなかに一本芯を通したい、そういう思いで窓を見ている 離陸シークエンスが終わり、陸を見たところで山間部の緑と都市部の白の2色あるということしか見分けられなくなったところで、やっとOKという気分になって窓を見るのをやめる たぶん自分以外に客がいなくても同じことをする 俺