今年の司法試験で問題作成を担当した明治大学法科大学院(東京)の男性教授が、教え子の受験生の女性に問題の内容を漏洩(ろうえい)した疑いがあるとして、法務省が調査していることが7日、関係者への取材で分かった。教授は関係者に漏洩を認めているという。女性も漏洩を受けたことを認めているとみられる。司法試験委員会は教授の刑事告発も視野に検討している。 関係者によると、明治大学法科大学院の60代の男性教授は今年の司法試験で試験問題の作成などを担当する「考査委員」だったが、司法試験が実施された今年5月より前に、教え子で受験生の20代女性に試験問題の内容を教えた疑いがあるという。教授は、自身が問題作成を担当した憲法の論文試験の内容などを漏洩したとみられる。合格発表は今月8日。 法務省は教授や女性から事情を聴くなどして、詳しい経緯を調べている。