【ローマ=柳沢亨之】バチカン市国で、肌を露出した服装での入国が相次いで拒否された。イタリアのANSA通信が伝えた。ノースリーブや半ズボンなどの軽装は「聖なる場所」にふさわしくないとの判断と見られている。 同通信によると、27日朝、バチカンに入国しようとしたローマ市民や観光客が、肩やひざ上の露出など「不適切」な服装を理由に、検問所で入国を拒まれた。 バチカンではこれまで、サンピエトロ寺院の観光客に肌の露出を禁じ、入り口にイラスト入りの看板を掲げて理解を求めてきた。禁止区域拡大の理由は明らかにされていないが、バチカン筋は「気温40度近い猛暑が続き、軽装の人が増えたのを懸念したのではないか」とみる。 法王庁のあるバチカンには、世界中からキリスト教の巡礼者や観光客が訪れる。また、バチカンの薬局は消費税を課さないため、ローマ市民の買い物客も多い。