暗いトンネルの先にどんな世界が待っているのか。ノーベル経済学賞の受賞者ら3人が口をそろえるのは「元に戻ることはない」。そのうえで“ウィズコロナ時代”に求められるのは、“レジリエンス”だと3人とも言います。それってどういうこと?ジョセフ・スティグリッツ氏、ローレンス・サマーズ氏、それにマイロン・ショールズのことばから考えます。(経済部デスク 飯田香織) 長く経済格差の是正を訴えてきた米コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授。世界最大の経済大国アメリカのうちに潜む不平等の問題に早くから光を当て、社会正義の実現に向けて提言してきました。アメリカの経済政策の運営にも携わり、2001年にはノーベル経済学賞を受賞した教授は、「経済が元の状態に戻ることはない」と断言します。 スティグリッツ教授 「多くの人たちが感染するかもしれないと思って、旅行はもちろん、買い物に行くのも仕事に行くのも怖がっている