少子化が加速しています。 出生数90万人割れへ 19年、推計より2年早く(日本経済新聞社 2019年10月7日) 現在の少子化の進行ペースは、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」と比較すれば、高位推計・中位推計よりは早く、低位推計よりは少し遅いペースになっています(図1)。 図1 出生数の実績値と将来推計(国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来人口推計」より筆者作成)そもそも、これまでのわが国の将来人口推計の歴史は、過大推計の連続でした。つまり、実際の人口が政府の将来予測を下回って少子化がどんどん進行していったのです。 それが、前々回と前回の将来人口推計に見られるように、団塊ジュニア世代の晩産化の影響で、一時的に出生率が改善したため、例外的に政府の予測と実際の人口の推移のずれが少なく見えたに過ぎなかったのです。 加えて、政府の将来推計は、年金の将来予測にも