原因物質除去し進行抑制 米承認のアルツハイマー新薬 2021年06月08日14時21分 厚生労働省などが入る合同庁舎=東京都千代田区 米食品医薬品局(FDA)が承認したアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ」。症状を一時的に緩和する既存薬しかない中、エーザイなどが共同開発したアデュカヌマブは、脳内に蓄積して原因物質になるとされるたんぱく質「アミロイドβ(ベータ)」を除去し、早期アルツハイマー病の症状進行を抑えるとされるのが特長だ。 エーザイ株に買い殺到 アルツハイマー薬承認で―東京市場 厚生労働省によると、国内には65歳以上の認知症の人が約600万人おり、うち6~7割がアルツハイマー病の患者と推計される。原因物質とされるアミロイドβは健康な人の脳内にもあり、通常は短期間で排出される。ところが何らかの原因で脳内に蓄積するようになると神経細胞を殺し、思考や記憶といった認知機能の低下が進む。 承