序文 人々が生産活動や想像を通して、どのように餓死や欠乏への不安を喜びの機会へと変化させたのかについて見いだすこと、これは料理史の本質的な魅力である。 1.ヨーロッパにおけるガストロノミー:現代の状況から、一昔前まで 1-1食品学とガストロノミーの違い ガストロノミーという言葉を語源学的にみると、「腹部の法、規則」である。この言葉は1801年、フランス人のグルマンBerchouxによって作られたが、そのコンセプト自体はほとんど人類の歴史と同じくらいの長い歴史を持つ。「食品学の歴史」であれば我々は、必ずしも喜びを得るためや(今晩)何を食べるかを選択するためではなく、健康維持のために、つまりヒトの必需品、必要性、飢餓といった領域に結びつけられるような、人類がずっと模索してきた方法についての学問としてそれを理解しようとする。一方で「ガストロノミー」という言葉からは、厳密な手はずに基づいて行われる