幸福の心理学研究の文献によれば、幸福感の約50%、つまり半分は遺伝によって決っている。 この結果は、長期に及ぶ観察やクロス・セクションな比較研究などに基づくものだが、そのうち最も重要なものは、双子研究である。一卵性では、遺伝子の類似性は100%、二卵性で50%である。このことと使って、環境や行動がもたらす効果と遺伝による効果とを分けることができる。 幸福の半分が遺伝的に決定されることは、悲観すべきことだろうか? そうではない。あと半分残っている。 それだけでなく、あとの要素についての研究結果は、我々をいくらか勇気づけてくれる。 教育や収入や結婚しているかどうかといった、すぐには変えられない環境は、わずか10%しか幸福感に影響を及ぼさない。対して自分が何をやるかといった意図的行動には40%もの寄与率がある。 つまり、こういうことだ。自分が幸福だと感じることは、どんな環境に置かれているかよりも
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