「おいっ、顔を上げて聞けよ!」---。新卒で日経BP社に入社して間もないとき、人事担当者にこう怒鳴られたことがある。配属部署の希望を聞くからと急に言われて、当社の雑誌リストが書かれた紙を見せられたときのことだ。 筆者は「えっ、そんな大事なことを即答しろと言うの?」と動揺した。紙を食い入るように見つめたまま、その人事担当者が各部署の説明をするのを上辺で聞いてしまった。人事担当者にとってみれば、新人のくせに人の話をいい加減に聞く無礼者に見えたのだろう。怒鳴られて当然だった。 いきなりそんな苦い思いを味わったので、記者として相手の話を聞く態度に気を付けるように努めた。しかし数年後にまた怒鳴られた。しかも、今度はこともあろうに取材相手からである。 コンサルタントのAさんは、深い洞察力と知見の持ち主で、いつも本質を突いた助言をしてくれる。筆者にとって非常に頼りになる存在だった。その日も、Aさんの話を
はよプログラマとかエンジニアとかから脱却せんかい。 - 山本大@クロノスの日記への私信。 山本さんの苛立ちを一言で言えば、「お客様のお困りごとやお悩みごとに対してあまりにも無関心すぎること」にあるんじゃないのかな。羽生さんのこちらのエントリを参照下さい。 一言で言えば、説明不足ということになるのでしょう。きちんとしたソフトウェアを作りさえすればよいという空気が間違いなく存在しています。(中略)自分たちが作っているソフトウェアがお客様に対してどういう価値があるのかということを説明できずにいると感じるのです。理解してくれ、と相手の努力に丸投げしてしまってるように感じます。 ではどうしてそうなるのかというと、端的に言えばお客様のお困りごとやお悩みごとに対してあまりにも無関心なのではないかと感じるのです。エンジニアとしての技術的な興味や自分自身の仕事と生活のバランスなど、つまりは内向きの関心しか持
中村のオフィスは常に笑いがある。机の周りには古今東西で買い求めてきたおもちゃが並ぶ。そしてスタッフとの打ち合わせ中にも中村は、冗談を言うことを忘れない。しかめ面をしていてはいいものは作れない、「遊び心」が大切だというのが、中村の基本姿勢。 その遊び心が、自由な発想を生み、常識にとらわれないさまざまなくふうを生み出す。 中村は、依頼者との最初の打ち合わせで、希望する間取りや部屋の広さなど、家についての具体的な要望は、ほとんど尋ねない。なぜなら依頼者が本当に求めている家は、依頼者自身には分からないと考えているからである。心地よさは人によって千差万別、狭い部屋を心地よいと思う人もあれば、息苦しくて落ち着かない人もいる。 ゆえに中村は、打ち合わせの席で、生活についての雑談を重ねていく。その中から、依頼者にとってどんな家が心地よいのか、探っていく。 中村の口癖は、「これからできる家に仕える」。中村は
OMGが公開している要求交換フォーマット(ReqIF:Requirements Interchange Format)について調べてみた。以下のURLからダウンロードしたReqIFの仕様書を読んでいるところだ。2011-04-02にリリースされている。 http://www.omg.org/spec/ReqIF/1.0.1/ 以下の記事も参照のこと。 (1) ReqIFの3つのユースケース (※この記事) (2) ReqIFの8つの機能 (3) ReqIFの再利用性、RIFとの差異 (4) ReqIF/RIFの動向 (5) ReqIFフォーマットの構造 (6) ReqIFでの代替IDとアクセス制限 ReqIFは、要求を記述したファイルをXMLの統一規格で定義して、企業間やツール間で扱いやすくしようというものだ。これまで「要求仕様」は、WORDやEXCELで記述したり、リーズナブルなツールな
ご挨拶 ソフト工学ラボ 編集前記~2月号~ 印刷 株式会社豆蔵 取締役 プロフェッショナルフェロー 豆蔵ソフト工学ラボ所長 羽生田 栄一 2009/02/24 [業界への提言] みなさん,こんにちは。 豆蔵ソフト工学研究所の所長の羽生田栄一(はにゅうだ えいいち)です。 早いもので,豆蔵ソフト工学ラボ(愛称:豆蔵コラボ)における情報発信も3回目を迎えました。その間,米国経済に単を発した世界同時不況は日本にも大きな影響をじわじわと及ぼしていますが,日本政府は自民党の求心力の低下と相俟ってしっかりとしたメッセージを国民に対して世界に対して発信することができないでいるようです。言葉に対する信頼が失われています。 ソフトウェア工学における最大の関心事は,『意味のあるコミュニケーション』と『複雑さの管理』です。前者のために様々な「見える化」のためのモデリング技術(含む文書化技術)があり,後者のため
Home » headline, プロジェクト・マネジメントを考える。 アジャイルは二度死ぬ(Agile Only Live Twice)その1:トム・デマルコ氏の蹉跌とその誤謬 アジャイルの隆盛 WEBの世界の中で、日々ITに関する情報を集めていると、アジャイル開発がシステム開発の完全なる主流になった気になってしまいます。偏った情報収集をしているせいだ、といわれればそれまでですが、WEB/ベンチャー業界・SIer業界・企業IT部門/IT子会社界・オープンソース界全てを通じて、Blogなどで声の大きい方々は多かれ少なかれ『アジャイル』という考えに肩入れしているように感じられます。 当然、世の中の流れが全てそうなっているかというと、そういうわけでは無さそうです。WEB/ベンチャー業界や、オープンソース界では、ほぼメインストリームとなっていると思いますが、SIer業界・企業IT部門/IT子会
設計書は発注者が用意する。「そんなことできるものか」という読者もいるかもしれないが、ここから直さなければ失敗はいつまでたってもなくならない。 SEと職員のいい関係 前回コスト削減に必要な視点について考察したが、その話の続きに移る前に、筆者の職場である長崎県庁の20年ほど前を振り返ってみたい。当時のSEの仕事は業務システムの開発ではなかった。オンライン機能など、新たに汎用機に備わった機能を用いて県庁の電子化を進めることにあった。業務システムの開発は、業務に精通している県職員が中心となって行っていた。 そろばんや電卓で税額や給与の計算をしていたわけだから、一気に計算し帳票出力までしてくれる汎用機はまさに画期的であったことだろう。嬉々として取り組んだらしい。もちろんプログラムなんてとんでもないと逃げ回ってた人もいたらしい。このようなことから、オンラインでデータを登録するまでの開発をSEが行い、デ
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