アドリア海に面した港町リミニから、路線バスで揺られること40分。郊外のバス停でマイクロバスに乗り換えてさらに20分。断崖に囲まれたちょっとした岩山に到着した。坂道を上って門をくぐり、石畳をマイクロバスが登っていく。そこには、中世と変わらない石造りの城下町が広がり、山頂には荘厳な砦が見えた。城塞都市サンレオだ。 サンレオの地名は、4世紀初頭にレオーネという石工が、キリスト教の布教活動をしたという伝説に由来する。14~15世紀に入ると周辺領主の激しい争奪戦が繰り広げられた。1441年にウルビーノ公国のフェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ公が手中に収め、ルネサンス期の華麗な砦が建造された。