ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (13)

  • ゲーテのセカンドプライス・オークション - himaginary’s diary

    ウィリアム・ヴィックリーがノーベル経済学賞を受賞する2世紀も前に、ヴィックリー・オークションとも呼ばれるセカンドプライス・オークションをゲーテが実施していた、というエピソードをAvinash M TripathiがPragati誌記事で紹介している(H/T Mostly Economics)。 While selling the publishing rights of his epic poem ‘Hermann and Dorothea’, Goethe had made an intriguing proposal to his publisher. According to this proposal, Goethe would submit his reserve price in a sealed envelope. The publisher was asked to quo

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    machida77
    machida77 2018/08/12
    ゲーテの『ヘルマンとドロテーア』版権とセカンドプライスオークション
  • 配管工としての経済学者 - himaginary’s diary

    というNBER論文をエスター・デュフロが上げている(原題は「The Economist as Plumber」)。元はAEAのイーリー講演(cf. 動画)。 以下はその要旨。 As economists increasingly help governments design new policies and regulations, they take on an added responsibility to engage with the details of policy making and, in doing so, to adopt the mindset of a plumber. Plumbers try to predict as well as possible what may work in the real world, mindful that tinkeri

    配管工としての経済学者 - himaginary’s diary
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    machida77 2017/03/15
    政策決定に関わる経済学者。マリオのことではない。
  • なぜY? - himaginary’s diary

    と日語にするとおさる改めモンキッキー改めおさるのネタのようだが、マンキューが先月の21日に「Why Y?」というエントリを書いている。 そこで彼は、なぜGDPを表すのにYという文字を使うのか、とある教授にメールで訊かれたが答えられなかった、というエピソードを披露し、知っている人がいたらメールで教えて、と答えを募集した。そして、得られた回答を3回に亘る追記で紹介している。 以下は、その追記で紹介された回答の内容と、各回答に対するマンキューの反応。 追記1 使用し始めたのは初期ケインジアン マンキュー:確かにそうだ Yはy=f(x)のような従属変数の総称ではないか マンキュー:それは違うのでは Iが投資を表すのに使われたためではないか マンキュー:確かにそうだが、Yを所得と生産に使う理由にはならない Yはyieldを表しているのではないか マンキュー:略語としては良いが、GDPをyieldと

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    machida77 2017/01/06
  • ブレグジットは短期的な景気後退をもたらすのか? - himaginary’s diary

    昨日紹介したMatt O'Brienや以前紹介したサマーズが書いているように、ブレグジットは英国に景気後退をもたらす、という見方は多い。それに対しクルーグマンが、6/30エントリで、EU市場へのアクセスが低下することによって貿易が減少し、長期的に英国の成長率が下がる、というのはリカードの原理プラス新貿易理論という標準的な経済学から納得できるが、短期的にも景気後退に陥るのは納得できない、と書いている。というのは、貿易の議論は生産性が下がるという経済の供給面の話であるが、景気後退の議論は需要面の話だから、とのことである。 クルーグマンに言わせれば、そうした短期的な景気後退の議論が依拠している命題は、不確実性が投資や消費を低下させる、もしくは、人々の認識するリスクの増大によって金融の状況が悪化する、のいずれかとのことである。これについてクルーグマンは、以下のような疑問を投げ掛けている。 ブレグジ

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    machida77 2016/07/04
  • 蕎麦屋の蕎麦にラーメンの汁を足してみると - himaginary’s diary

    東京財団が消費税シミュレーションツールを公開し、やや炎上気味に話題になっている。指摘されている問題点の一つは、消費税率を動かしても成長率に影響しない点である。批判者はそれは現実的ではないと言い、擁護者はそもそもこのモデルにそうした動作を求めるのは蕎麦屋でラーメンを求めるが如く筋違いだと言う。 財政政策と実体経済とのフィードバック関係に関する最近の理論としては、ブログでも何度か取り上げているデロング=サマーズの研究がある*1。東京財団のモデルはフリーソフトのRで動く上に、ソースが公開されているため、修正が可能となっている。そこで、取りあえず3/21エントリでデロング=サマーズを基に考えたような税率変更から実質成長率への影響を、quick and dirtyな形で取り込んでみた。 具体的には、prj_m_.rの「実質GDP成長率 伸長」のブロックを以下のように変更してみた(最後の2行が追加行

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    machida77 2016/06/06
    消費税増税のシミュレーションについて。東京財団の例のシミュレーションに手を入れたグラフ。ソバの話ではない。
  • 縁故資本主義者としてのドナルド・トランプ - himaginary’s diary

    というNYT論説をルイジ・ジンガレスが書いている(H/T Economist's View、原題は「Donald Trump, Crony Capitalist」)。 Four years ago, in the first draft of my book “A Capitalism for the People,” I had a section dedicated to how worrisome a Donald J. Trump presidential bid would be for America. I was not prescient. It’s just that having grown up in Italy, I knew how a real estate tycoon — in this case, Silvio Berlusconi — whose car

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    machida77 2016/02/29
  • バーナンキ=サマーズ論争のクルーグマン裁定 - himaginary’s diary

    長期停滞を巡ってネット上でバーナンキとサマーズが論争を交わした。クルーグマンが彼なりの視点でその論争を整理しているので*1、以下にその概要をまとめてみる。 バーナンキのサマーズ批判は以下の通り: 米国が長期停滞に直面しているという最も説得的な証拠は、2001-2007年の精彩を欠いた景気回復。この時に米国は維持不可能な巨額の家計負債に支えられた大いなる住宅バブルを経験したにも関わらず、歴史的に見てそれほど印象的ではない景気拡大しか得られず、インフレもほとんど過熱しなかった。これは民需の根的な弱さを示しているように思われる。 しかし米国で生産された財やサービスへの需要が伸びなかった一つの理由は、巨額の貿易赤字にある。それは、中国やその他の新興国で巨額の外貨準備が蓄積されたことに対応している。 従って、サマーズの言う長期停滞の証拠は、実は世界的な過剰貯蓄を反映したものである。 その上でバーナ

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    machida77 2015/04/06
  • 資本と富の違いと21世紀の民主主義 - himaginary’s diary

    ブランコ・ミラノヴィッチが、ピケティ理論の“パズル”に関するスティグリッツの論文についてコメントし、その概要をブログで報告している。 Stiglitz points out to several very important puzzles that cannot be easily accommodated in the current neoclassical framework: broadly constant rate of return despite massive capital deepening, rising share of capital incomes even if the production function studies tend to find elasticity of substitution between capital and labor

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    machida77 2014/12/14
  • 日銀預け金はどこから振り向けられたのか? - himaginary’s diary

    齊藤誠氏の東洋経済論説に高橋洋一氏が夕刊フジの論説で噛みついた。一方、齊藤氏は、高橋氏への直接の反論は避けつつも、自HP上のメモという形で自らの考え方の背景を説明している。 齊藤氏は、13年度の異次元緩和による銀行の日銀預け金の増加が、同期間の銀行のバランスシートの増加、就中、銀行の資金調達源である預金の増加を上回っていることを問題視している。このことは、後者の資金調達によって賄うはずだった他の要因を異次元緩和がクラウドアウト*1してしまったことを意味するのではないか、それは信用創造機能の低下を意味するのではないか、というのが氏の問題意識である。 具体的な数字として齊藤氏は、資金循環統計の預金取扱機関から以下の数字を示している。 (資産サイド) 増減額 日銀預け金 69.2 兆円 国庫短期証券 △16.5 兆円 国債・財投債 △27.2 兆円 (負債サイド) 増減額 預金 31.0 兆円

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    machida77 2014/08/11
  • スティグリッツの産業政策推奨論 - himaginary’s diary

    スティグリッツが下記のを出版し、同名のProject Syndicateコラムを書いている(H/T Economist's View経由のMark ThomaのMoneywatchコラム;同コラムではこのテーマを取り上げた世銀ブログにもリンクしている)。 Creating a Learning Society: A New Approach to Growth, Development, and Social Progress (Kenneth J. Arrow Lecture) 作者: Joseph E. Stiglitz,Bruce C. Greenwald出版社/メーカー: Columbia Univ Pr発売日: 2014/06/24メディア: ハードカバーこの商品を含むブログを見る以下はその一節。 The Nobel laureate economist Robert Solo

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    machida77 2014/07/07
  • GDPは規範経済学に適してないが実証経済学に適している - himaginary’s diary

    とEconospeakのピーター・ドーマンが、ここで紹介したDiane CoyleののNYT書評をとば口として主張している。 だが経済学者は、モデルを両経済学で使い分けるのを好まないのと同様、GDPも両経済学で使い分けようとしない、とドーマンは言う。 Economists don’t want one model to predict what the equilibrium outcome will be and another, using completely different elements and based on different assumptions, to rank that outcome against others according to how beneficial it is. Most models in economics do double-du

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    machida77 2014/04/08
  • 行政管理予算局の経済予測には上方バイアスがある - himaginary’s diary

    という、さもありなん、な結果が、ケイトー研究所のCato Journalという、内容からしてさもありなん、なジャーナルに掲載された論文で報告されている(H/T Mostly Economics)。論文のタイトルは「Forecast Bias of Government Agencies」で、著者はカリフォルニア州立大のRobert Krol。 以下はその結論部。 This article evaluates the accuracy of the CBO, OMB, and Blue Chip Consensus forecasts of real GDP growth. Assuming a symmetric loss function, the unbiased forecast hypothesis is rejected for the five-year forecast, b

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    machida77 2014/03/14
  • 経済学を勉強すると嘘をつきやすくなる - himaginary’s diary

    という点について研究した論文がUDADISIの2012年経済学論文ランキングの第2位として取り上げられていた。著者はマドリード・アウトノマ大学のRaúl López-Pérezとケベック大学モントリオール校のEli Spiegelmanで、論文のタイトルは「Do Economists Lie More?」。 以下はその要旨。 Recent experimental evidence suggests that some people dislike telling lies, and tell the truth even at a cost. We use experiments as well to study the socio-demographic covariates of such lie aversion, and find gender and religiosity t

    経済学を勉強すると嘘をつきやすくなる - himaginary’s diary
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    machida77 2012/12/18
    Do Economists Lie More?という論文の紹介。論文は後で読もう。
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